ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>永倉
ミオ「アリガトウ。私モソウ思ッテイルンダ。イイ名前ヲツケテモラッタ。」
(そうか、この場所では変わった名前なのか。自分はなんとなく外国人として見られているようだから、かえって都合がいい。朗らかに笑っては名前含めて褒めてくる相手にはこちらもつい解されて口角が緩く微笑みっぱなしになるも、内心では情が移っているように見えて、それでいて努めて自分に優しくしてくれる相手を騙していることに後ろめたさが芽生え始めており。だがこれも、志々雄のためなのだ。今は割り切るしかない。帽子で完璧に表情までつかめなくて良かったと思う。)
「ソウナノカ?私ハ助カッタンダケドナ…。」
「フーム…、皆トテモ早クニ結婚スルノダナ。成程…。ソウダナ、私モソウ思ウカラ、イズレ出会ウ気ニ入ッタ者ト結婚スルコトニシヨウ。」
(どうもあまりいい印象を持たれていないらしいことには残念そうに声をおどけさせながら自分は助かったのにと伝えて。それに、彼がいなければ新撰組側に一旦入り込めなかったのでそういう意味でも助かった。それはそうと、本当に大切なものを守る者というのは、表ではあまり報われないらしい。かつて同じ境遇にあった親友の顔が浮かびながら、そんなことをふと思い。彼女にも早く会いたい。結婚年齢の話には、自分からすればやはり早い印象が強く、軽く驚いて。となると自分は少し遅めに結婚したことになるだろうか。そういえば軍人時代の自分の周囲はどうだっただろうか。今になって気になることが急に増えながら、出来ることならば好きな人と一緒になればいいという彼の考えに共感しつつ、それを約束して)
「…アア、ナルベク早クニ思イダセルヨウニシヨウ。フフ…、ソウダナ。ナラ…安心ダ。何カト親切ニシテクレテアリガトウ。永倉。」
(そんな中他の隊士から連絡が入り、姿勢を戻す相手の背中を見つめながら、話をこっそりと聞き取り。なるほど、焼死体…、これは志々雄の火傷に関してどことなく関連があるように見える。したがって彼のためにも、あまり時間はなさそうではあるもののこの件を注意深く追い、観察する必要がありそうだ。ひとまず今日は情報集めに徹しておくとしよう。もうひとつ方針が決まったところで、永倉が慌てた様子でこちらに向けられ。内心少し気がかりになりながらも帰り道が分かったら隊士の護衛付きで送ってくれるらしいことを伝えられると再び微笑みかけては、出会ったばかりにも関わらず親切に、護衛まで出してくれることに感謝を伝えながら、帽子越しに乗る暖かな重みを受けて安堵し。…そう遠くないうちに彼(志々雄)にもこうされたい。やがて手を振っては離れていく人懐っこい笑顔を見送りながら、永倉達に何も無いことも一緒にそう願っていて。)
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