ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>志々雄、張
サーべ「…それ、置いといて」
(背中を押されると手を出して、上着は置いておいてくれるよう頼み。それなら数十秒ほど沈黙し、やがて意を決したサーべは、口を開く)
「…私、初めてあなた達と戦うまであなた達の事、何も知らなかった。だから、偶然ヒーローになってオオデンチナマズを取られたと分かった時、私たちの生活を脅かす悪い奴らだって一方的に思ってたんだ。」
「…だから初めてここに来て取り返した時、やってやった、って、達成感でいっぱいになったんだ。…でも、蓋を開ければ脅かされてたのはあなた達の方だったんだよね。それから私は何が正しくて、何が間違っているのか分からなくなった。でも…、日向の道でぬくぬく生き続けてきた私でも、分かることがあった。あなた達の存在を、境遇をあまりにも知らなすぎたこと、一方的に悪だと決めつけ続けてきたこと…。それと、それを知って何も出来なかったこと。…とにかくずっと謝りたかった。」
「本当に…、ごめんなさい。許されるなら、…もし許されるのならば、『彼らとの』和解を許して欲しい。…お許し下さい、どうか。」
(自分たちは無知だった。彼らに割を食わせてのうのうと自由を享受していたという事実を、それを知ろうとしないことを黙認して、甘んじていた事を、過去にあった事を、正義の反対にはまた別の正義があることをあまりにも知らなすぎた。絞り出すような声色で謝罪を述べて、深々と頭を下げた。ちっぽけな自分一人には過ぎたことではあるが、ヒーローとして存在していた私にはこれしか頼む術はなかった。そうでなくとも、ツケや責任、そして罪は、精算し贖罪しなければならないと思っていて、確実にしなければならない事であると思っていた。これは想定外と思っていたハチは少々複雑そうな顔をしながらも、将軍にその内容を伝え始め。その音声だけが辺りを伝っていて)
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