ビギナーさん 2021-04-29 13:28:02 |
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>志々雄様
…!
(「何かあっても助けてやらない」と言われるとピシャリと頭から冷水を被せられた気分だ、張くんはああ見えても男だと。聞きながら目の前の志々雄様の背丈を見上げる、自分を悠に覆い被さってしまうくらいの体格差にも自分は女なんだなと改めて気付かされ、いくら賭け事の遊びとはいて人を色恋沙汰で騙そうとして、万が一何かあっても…確かに愚直だったなと思う、この人は正しい、自分の行動は責任を持たねばと思えた。何でも先を見通す深紅色の瞳、顔が逸らされてしまって残念に思う、もっと見ていたかったな…)
あ!…はいッ!わ、分かりました…、いってらっしゃいませ…、志々雄様…、
…ふふ、っていうか「何かあったって」って…、私、元遊女なのに、……そんなに、大事にしなくたって…。
(大事にして貰っている、一人の人間として、初めての事かもしれない…。明治政府に家畜扱いされた遊女の私に?…そもそもそういった事で注意してくれる人も初めてだった。どんどん顔が熱くなってくる、嬉しさで視界に涙も少し滲む…。そっか、大事に思ってくれてる。…志々雄様はかなり分かりヅラいし、さっきの怒ってた顔もちょっと怖いけど。…あと賭け事に乗らなかったのはよく分からなかった、先が分かる?どういう事だったんだろう…。怒っているのかと聞いた時、黙っていたあの人の独占欲は由美も少しばかり気付いていて、微笑ましそうに志々雄様の姿が見えなくなるまで、
その維新政府に恐れられた頭脳と記憶力、灼熱の業火で全てを焼き払い、無に還す、荒々しさ。そして人を惹き付ける恐ろしさ…、国の将来を背負うかもしれない逞しいお背中と愛刀を携えた威厳ある後姿を由美は嬉しげに見送って)
>志々雄 真実、駒形 由美 【退室】
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