酩樂亭 【　指名制　/　3L　/　創作　】

　──　世界観　──


　…そんな変な顔せんでもちゃあんと説明したるよ。一応この店任されとるし、一時的にやけど。まァほら、とりあえずそこ座りい。君の疑問、聞こうやないの。…嗚呼、喋ってええよ。今だけなあ。


／　ここはどういう店？
　どういう…、あ～…何やろ、居酒屋みたいな感じやない？ メイラクテイ、て読むらしいよ。店の名前。内装は和風で僕の好みなんよね。暗い木材使ってるとことか赤い椅子とか座布団とか、ポイント高いわあ…お気に入り。…まあ一応、座敷もあるしテーブルもあるし、カウンターだってある。奥に行けば炬燵付きの個室もあったなあ…狭いし暗いけど。お酒だってそこの棚にみっちり詰まっとるし、キッチンの冷蔵庫には普通の飲みモンも置いとる言うてた気いする。あとはー…煙草も沢山ストックあるらしいよ、僕は吸わんしよう知らんけど。…嗚呼、大将が店のモンは好きに使うてええ言うてたで。分煙もしとらんみたいやし、店内で喫煙しても怒られへんよ。多分。灰皿だって置いてあるしなあ。

／　どこにあるの？
　どこって…君、今し方入って来といてよう言うわ。…まあ無理もないか、僕も最初そう思たし。この店なあ、詳しくは分からんのやけど、僕らのおる世界とは別の世界にあるらしいよ。…な、意味分からんやろ。でも事実 "人間以外" の奴や "明らかに過去から来てる" 奴も居るし、否定出来ひんのよなあ。しかもこの店のドア色んなとこに繋がっとるし、漫画みたいで笑てまうわほんま。君がどこからこのドア開けて入ってきたか知らんけど、僕は家出ようとした時に来るんが一番多いかなあ。外行こうとして家のドア開けたらココ、ていう。最初は鬱陶しかったけど、段々居心地良うなって、入り浸って…ほらもう、常連なってもうた。警察も来いひんし…治外法権ってやつなんかなあ。

／　店主や店員は？
　大将は今外出中。何も聞いてないけど、多分買い出しとか行ってるんやない？ 口下手なんよあの人。店員は…あんま見掛けへんなあ。店員、言うより清掃員って感じ。吸殻の積もった灰皿がいつの間にか綺麗になってたり、ご飯食べて空になった食器が知らん間に無くなってたり、飲み干したペットボトルや缶が気付かんうちに捨てられてたり。まるで忍者やろ、全く姿見せへんねん。いつか捕まえて見たいわあ…。…嗚呼それで、ご飯とか飲みモンとかな。大将居るときは大将がやってくれるんやけど、居らん時は基本的に自分で作って自分で飲むって感じ。材料は大体揃ってるはずやよ、普通のモンからイカれたモンまで幅広おく、な。キッチンも出入り自由やから好きにやればええと思うよ。あ、但し、大将の居らん時だけな。

／　店に入るには？
　さあ…僕入ろう思て入った事ないし。タイミングなんやない？ 知らんけど。



　────────



　ある程度答えたし、もうええかなあ。また分からんとこあったら後で聞いてや。ほら、また暫く黙ってて。（　レス禁　）