百鬼夜行絵巻（シナリオ選択制／物語性重視／中ロル～）

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いらっしゃいませ。

(都一の大通りに恥じない格式高い店構え、歴史を感じさせる作りでありながら、隅々まで丁寧に手入れされた建物は古さを感じさせない。それだけであれば地味にも感じるが、大胆にも前の通りに飾られた美しい反物の数々が陽の光を受けて鮮やかに、通りを行く人々の目を引く……その隣。小綺麗だが小さく簡素な門には几帳面だがやや迫力にかける筆で『よろず相談受け付けます』の看板がかかっている。2人並べばやっとの幅の門をくぐり、竹の塀に挟まれた白い砂利と緑の対比が侘しくも美しいアプローチを、三間(約5.4m)程飛び石を真っ直ぐに辿れば濃紺の暖簾が客を出迎える。純和風のわびさびを感じさせるのはそこまでで、暖簾の奥は菊二が海の向こうの大国や果ては南蛮からも、趣味で取り寄せた品々が所狭しと並ぶ雑多な空間となっており。客の気配にその框の奥、これまたよく分からない南蛮の鬼が足に彫刻された机から顔を上げ、立ち上がって土間に降りると商売人らしくにこやかに頭を下げて。困ったように首を傾げる相手に『ええ、そういうことでやらせていただいております。』と、"不思議な力"の真偽については明言しない曖昧な肯定を。)

……勿論！私ほど猫探しをしている者は都にはいないでしょうね。
"もしそうなら"ですか、なにやらワケがおありのようです……どうぞ。ただの猫でも毛皮の色やらお聞きせねばなりませんから。

(相手の要望に冗談めかして楽しげに胸を叩くも、女性に向かって指し示した土間の脇にある網と籠は、実際に何度も猫やら犬やら鳥やら果ては蛇などを捕まえた使い込みが目に見えるもので。何やら含みのある物言いの女性に、綺麗な縮緬の座布団を差し出せば、双睛にお茶を出すように指示し。勿論今朝の猫又のことは頭によぎったが、ぬか喜びさせることになっては申し訳ないと口にすることはなく。自分は土間に立ったまま背の高い机に帳面と筆を取り出して。双睛と茶が出てくるのを待ってから、事務的な質問を口にし。)

失礼ですがお名前と……ああ、お客様と猫の両方を。探して欲しい、となるとお客様の飼っていた猫が逃げたということでよろしいですかな。

( / こちらこそ平日は返事が難しく、間が空いてしまい申し訳ございません。此方としてはこれ以上早く返信は難しいため、ペースは丁度よく感じておりますのでお気になさらず。
ロルまで褒めていただきありがとうございます。女性への質問は、1,2混合とさせて頂きました。質問の返答以外に特に何も無ければ、猫の見た目、逃げた時間と経緯、好きな食べ物や行先の心当たりは確実に質問すると思われますが、事務的なやり取りの連続になってしまいますので、ロルでまとめていただくか、こちらの返答に混ぜていただくなどお任せしても宜しいでしょうか。)