通りすがりさん 2021-02-15 18:05:16 |
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「あ、無事だったんだね。よかった。そういえばキミにはバタバタしてて名乗るの忘れてたけど…僕はモノ。」少年はぱあっと表情を年相応に明るくして微笑み、思い出したように自己紹介をした後先ほどと同じく握手を促すかのように手を差し伸べる。「看守さんたちは無力化できたんだけど…僕、この牢獄の外の街についてはほとんど知らないんだ。だから、もっと危険かもしれない。…ねえ。どんな悪夢でも見据える覚悟は、ある?」鍵束から一際重厚そうな作りの牢獄正面の扉を開く鍵を選び出すとどことなく大人びた口調で相手を真っ直ぐに見つめて問うた。
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