通りすがりさん 2021-02-15 18:05:16 |
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>30、31、32
「…でも……っ…ごめん、ありがとう!」少年は見知らぬ誰かを看守の前に置いていくことに少しだけ躊躇うような様子を見せたが壊れたラジオを強く抱き締め、心苦しそうな表情を浮かべて唇を噛みながらその場に背を向けて走り去っていく。彼の裸足が冷たい廊下に触れるぺたぺたという音が響き、迷うことなく看守控室に飛び込むと同行者と到着を待ち、扉を閉めて鍵を掛けてから何やら精密そうな機械をがちゃがちゃと弄り始めた。
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