>27 「しーっ!見つかっちゃうよ。」少年はまた唇に人差し指を当てながらも素早く周囲に目を走らせて他の看守が音に反応していないかを確認する。鉈を引きずっている看守は運良く反応しなかったようだが、それとは別の看守の足音が聞こえたらしく少年は焦ったような表情を浮かべて「…まずい、他の看守さんに見つかっちゃったみたいだよ…うわっ!」後ろを振り向こうとするがその瞬間に飛んできた金槌を頭すれすれで避ける。