こはる@輝咲 2021-02-15 01:12:03 |
通報 |
>張
ああ、いや。縁は切り替え型なんだなと思ってな。…今の縁は本当にこの力量なのかもしれん。
(此方の独り言を拾う張へとふと顔を向けて、青年から垣間見える実力は恐らく間違いないのだが、先程の腕相撲から見た力の発揮具合を見ると抜刀斎のように何らかの切っ掛けでリミットが外れるタイプかもしれないと判断した見解を張へと何と無く述べて)
…子供に何説明してんだ。張、そいつらの親に叱られるぞ。
(相変わらずの尊敬や様々な思想の在り方等をまだ幼い者達に説いているような張の台詞には苦笑して止めさせ。屈んで見上げてくる張の屈託無い明るい笑顔や小さいクラゲの子供達の視線にやれやれと肩を落とし、愛らしく剽軽に手を振る張を見ないまま『…そこ、危ねぇから離れて見てな。』と、巨体である対戦相手の方へとゆったり歩き始め)
>張、縁
ああ、手加減無しで大丈夫だ。お気遣いありがとうよ。
(警備員らしきイカの者に視線をやると目が合い、クジラの選手の右側に居る観客を少し後退させてくれと片手の甲でスイッと示唆し。意志疎通してその辺りの観客を後退させてくれる警備の様子から、目の前の屈強そうなクジラの選手から声を掛けられて視線をそちらへと向け。怪我人扱いされても特に気にせず手加減無しで構わないと笑んで答え。人集りの熱気の暑さと袖が邪魔だからかきちんと着ていた夏着物をいつもの片肌脱ぎの着流しにし、そのまま右手をクジラの選手へと差し出して。握手のようにヒレを持つと壇上へ彼はヒレの付け根を、此方は肘を置いて互いに支点をスタンバイし。審判者から開始を切る声が上がって)
……!!
(此方の腕力に向こうの巨体が驚いて負けじと筋力に力を込めたからか凄まじい風圧でバキンと卓上がヒビ割れ。あまりの光景に会場のドン引きする音が聴こえながら『…へぇ、さっさと決めて終わらせようと思ったんだが持ち堪えるたぁ、デカイだけあってなかなかやるじゃねぇか?』とクジラの選手へ一興と言うよう人の悪い笑みで犬歯を覗かせ。その情景にクジラすら引いており。肩から力を入れた瞬間、壁のように固いクジラのヒレが壇上へ減(め)り込むとその勢いでクジラの巨体が大きく地響きと共に右側へ倒れ。避難していた観客も間一髪でいて)
終わったぞ。
(暑いのかパタパタと片手で首元を扇ぎつつ片袖に右腕を通して戻しながら、固まっているエビの司会者に終わったぞ?と声を掛けると慌てて勝者を叫ぶ声が響いて)
トピック検索 |