こはる@輝咲 2021-02-15 01:12:03 |
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>縁
いつもと感じは変わらねぇよ…。だから帥哥(シュァイクゥ)はやめな、縁のがよっぽど良い男だ。
ああ、それ(兵児帯)は年端のいかねぇ子供か、家で物書きする奴しかしないモンだ。言えば角帯くらい貸してやったのにな、と言っても結び方が分からねぇか…。
(夏の着物がそんなに珍しいのか、じっと眺められる視線に若干居心地が悪くなりながら青年の方が余程良い男だろうと困ったように縁へと可笑しげにし。今にも兵児帯がずり落ちそうなのか、首を傾げて助けを求めるような視線にはぺんぺんと相手の上前の脇腹辺りを叩いて『ちょっとここ持ってろ。』と浴衣を押さえるよう指示してから煙管を口端に銜え、相手のずりそうな兵児帯を両手できちんと腰骨の位置で締めてやりながら結んでやり、最後に後ろへ回すと手の甲でペンとはたいて出来たぞと言うように笑んで煙管を口端から片手で外し)
>ハチ、(張※煙管すまん)
あ、ハチ。
(相手が液晶画面を見ながらだからか、橙色の灯りだけの中でも相手の顔が視認出来て。何故か素通りして時折前を確認しながら雑踏に消えてしまう相手へと持った煙管の管と携帯用の灰皿を張へと渡し『張、悪い、消しててくれ。』と人波に持っては入れないからか彼に預けながらイカ達の中へと颯爽と歩いて滑り込むように)
ハチ、どこ行くんだよ。
(祭囃子の音のなかで金魚の尻尾のような赤い帯を追うと雑踏に片手を伸ばして白い浴衣地の肩を軽く持って止め、相手の格好がいつもとは違うと言えど見間違えない為か相手の名と“素通りして何処に行く気だ”と呆れて笑うよう声を掛け)
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