語り部 2021-02-01 00:27:15 |
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>イドラ
___あぁそうだ、よく分かっているじゃないか。
血は争えないとはこういう時に使うんだろう、そうだろ?イドラちゃん?
(さも当たり前の様に放たれた言葉。口を押さえた時にはもう遅く。それはしっかりと彼の耳まで届いていて、予期しなかったものの心地の良い言葉に___兄様方が言うのとは格別に違う、彼女からのその言葉をどれだけ待ち侘びたことか。酷く顔を歪ませ、興奮から真っ白な頬は紅潮し、下がろうとしない口角を片手で覆う様にすれば、ゆっくりと理性のとんだ可愛らしい少女へ近づき手を伸ばす。焦りからか、はたまた動揺からか。夜より暗くふわりと揺れる髪も、オニキスをはめ込んだような瞳も、震える真っ赤な唇も、全てが美しいと思った。今では吸血鬼である事を証明してくれる様な真っ白な彼女の頬に己の手を当て、優しくも冷徹に囁く)
___ようこそキョウダイ、歓迎しよう。
人間なんかに肩入れするのはもうやめよう。あぁ、可愛い僕のキョウダイ、お腹が空いたならただ食べれば良い、何も考えずに。
我慢なんてしなくていいさ。
>ソフィア
___お前達人間の価値観を押し付けるのはやめてくれ。
吸血鬼が人の血を好むのは当たり前だろう。
(あぁこれだから人間は嫌いだ。すぐに自分の価値観を押し付け、世界は自分達のために回っているのだと錯覚する。いつの時代でもどの思想家も哲学者も、神への愛だのくだらないものを信じる人間も____どいつもこいつも嫌いだ。
それにしてもこの人間はどこまで無知なのか。純粋さというのは誰もが持っているもので好まれる傾向にあるが、その純粋さが自身を苦しめるというのに。目の前の人間に対する哀れみはいつの間にか呆れに)
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