XXX 2021-01-31 22:50:25 |
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>26 夏目 白
変わってる――?金輪際、そんな言葉でアタシを表現しないで頂戴。"美しい"の一言以外認めないわ、アタシを表現する為に使う言葉はそれしか無いしそれ以外は必要ないの。(何故この少女はこうも平然としているのか。虚勢ではなく、不安を凌駕する好奇心という訳でもなさそうだが、ただただしんと静まり返った水面のように揺らぎの無い態度を保つ姿には矢張り"妙だ"という印象を抱かずにはいられなかった。とは言えそんな印象も不本意な役回りを強制されて機嫌の悪い頭の中では、泣かれてしまっては面倒だからと手加減をする手間が省けて良いと、都合良く処理する為の材料と化す。苛立ちの色を隠そうともせず、シューッと威嚇宛らの音を発しながら彼女の言葉を否定した。如何に平然としていようとも、この状況にはさすがに一定の疑問を感じている様子が見て取れる彼女の一言二言を聞き流す傍ら、蜷局を巻いていた半身をしゅるしゅると解き始めたかと思うと何処へ向かうつもりか背を向けて移動の構えを取り「アンタの望みは叶わない、二度も同じことを言わせないで。今のアンタに出来ることは、とっとと諦めて此処で暮らすこと、それだけよ。……ああもう、面倒ね。着いてきな、愚図は置いて行くわよ。」彼女の言い分にはまるで取り合うことなく、けれどもこの場に放り出して見捨てることもない。「ほら早く!」そんな言葉で容赦なく彼女をせかしつつ、玄関ホールの中央階段、その向かって右側へ続く暗闇へと進み始めて)
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