ナレーター 2021-01-13 17:01:22 |
|
通報 |
>工藤先輩
――じゃ、まとめに入ろうか。
1、上映時間は60分以内に収めること。2、脚本の提出期限を守ること。3、既存の台本を使いたいときは作者の方に連絡して許可をもらうこと。あと、何かわからないことがあったら遠慮せずに先輩や顧問の先生に相談してねー
(机を挟んで対面するように席に着き、新入部員に脚本の説明を始めてから時間が経っており。集中して自分の話を聞いている部員に満足げに微笑めば、教えたことを簡単におさらいして。その後、部室の掛け時計に目をやると、まもなく部活の終了時間になると気づき。新入部員に対して、「この続きは次の部活でね。お疲れちゃん」と告げるとマンツーマン指導を切り上げ。一応、部長に指導の中間報告をしておこうかと立ち上がれば、「さて、工藤先輩のほうはどうなってるかな?」と独り言を零しつつ、部室を見渡して大道具係の様子を窺いながら相手の手が空くのを待ち)
>宮本さん
ふむ、それは言い得て妙だね。ならば、ガラスの靴を置いていこうか。
(魔法使いと言いながらメルヘンチックな仕草をしてみせる相手に、なるほどと納得して微かに笑い。
シンデレラの例えに乗っかろうとその場で上履きを脱ぐと、部員たちから視線を向けられて顔を赤くする相手に「またね」と手を振り部室を後にして。靴下を履いているものの、真冬の冷え切った廊下を歩く度に「寒い、足寒い」と間抜けにぼやきながら、空き教室に入るとせっせと着替えを済ませ。
ウィッグを外していつもの学ランに身を包み、ドレスを抱えて再び部室へと戻ると、「お待たせー」と相手に声をかけて)
| トピック検索 |