加賀 2020-12-13 03:01:30 |
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ナース服。…どうやら随分元気になったようやなあ。( 大人しく抱き締められながらも、到底似合うはずのないそれに口元を引き攣らせ、少しばかりドスの聞いた声で凄みながら痛みを与えない程度に軽く貴方の両耳を引っ張って )あんなあ、縁。…知っとるか?しんどい時は素直に世話焼かれとくもんなんや、返される恩もなんもないねん。( きっと幼い頃からそうしてきたから、わからないだけ。けれど恋人なのに、距離を置かれているようで寂しいだなんて女々しい考えが浮かぶ。腕を解かれると貴方の部屋着を手に取りすっぽりと被せては、離された距離を詰めるべく、ずいと顔を近付け。発熱からかいつもより色濃く見えるヘーゼル色をじっと見つめ、ふっと仕方が無いと言う風に笑ってみせ )はい。…ここでええ子の縁くんに質問や。───今、おまえは一人でいるん?( 瞳を覗き込んだまま、熱を持った両頬を包み込み子どもに尋ねるかのような戯けた口調で前置きを。貴方が寂しいときも辛いときも、当たり前に傍にいて助けを求めて貰える、甘えて貰える、そんな存在でありたいと思うのはエゴだとわかっていながらも、止まらなかった。すっと息を吸うと、緩んだ表情を引き締め、核心に触れる問いをひとつ )
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