加賀 2020-12-13 03:01:30 |
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……。(ほんなら何でと、その一言が喉奥で閊えて音に為らない。きっと目付きだけが今も尚惜しむように納得がいく答えを催促し、逸れてしまう貴方を逃がしてやることが出来ない。)───…俺、今からめっちゃ嫌な奴なるからな。(今にでも惨めに縋りついてしまいたいのをぐっと堪え、いっそ八つ当たりの様に奥歯をギリッと噛み締めて一の字に口を結んでから前置きを)いつかお前とおはようやらおやすみを当たり前に言える場所が作れたらええなって思うててん。俺の帰る場所はお前んとこで有りたいっちゅうのも嘘ちゃうし。けど、───おん。ええよ、誠士郎がそんな顔してまうなら全部要らん。こんままがええ言うならそーしたったらええ。俺にはお前がええ言うことを曲げる事出来へんもん(貴方に対して重たい愛情を持つからこそ踏み込めない遠慮を、当の貴方が嫌がっていることを承知で選択してしまう。頷きを一つ、目尻を下げて何てこと無いように微笑めば片手で貴方の頬に触れ。親指の腹で目の下あたりを撫でれば)せやからそんな顔しんで。……こんなん今日明日言うて決めるもんでも泡食って話すもんでも無いしな。今はタイミングとちゃうかったわ、急がば回れでわんわん吠えてもうたね(最初には何は無くともの本音を置き、直ぐに茶化す様に明るい声色でパっと強めた笑顔で続け)
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