迷子の魔人 2020-11-10 17:35:38 |
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…………………………。
(相手の返答とため息に不満そうだなと察するも方針を改める気はなく。どこ吹く風といった涼しい表情でそれでも洞窟の奥へと歩を進めていったが、暗さと狭さに不安を覚え、灯りをつけることを提案したものの、あっさり相手に却下されてしまい。今度はこちらの方が少々不満げに頬を膨らませるが、ひとまず自分より非常事態に慣れているであろう相手に従うことにして。しかし、足場の悪さと個人的に暗闇が苦手なことによる厭な緊張感が変わらぬままとなり。つい、じゃあ、もう這って進むしかないのでは、と口に出しかけるが、そこで相手と同様に道行く先の光に気付いて。黙ったまま、前を行き始めた相手を追うように自分も足を運ばせると、壁に松明が疎らに備えられた広場の入り口まで辿り着き。中を伺えば、中央に子どもたちの姿を認めて。
……一瞬で分かった。職業柄、人の顔や容姿の特徴を覚えるのは得意なのだ。あの子たちのルックスは、事前に聞いていた誘拐被害者と思わしき子どもたちの特徴とほぼ完全に一致しており。……あっちゃ、いきなりビンゴだ、と内心思ってしまえば、正義の組織の一員としては大分相応しくない渋い表情に諦めたような薄い笑みをまとわせて。まるで子どもたちを見つけたくなかったかのようであるが、当然自身にも正義感はあり。だが、ここでこんな風に出てこられては迷うではないか、せめて、檻の中にでも閉じ込められているのなら、援軍を待って一気に救助と腹を決め、引き下がることができたのに。
駆け寄って入り口まで誘導するだけで、助けられるかもしれない。でも、罠の可能性もある。それに……ひぃ、ふぅ、みぃ、と目視で人数を数えたのみで、今視界の先に捉えている子どもたちの人数は、明らかに聞いている被害者の数より少なく。仮に彼等だけの連れ出しに成功したとして、他の子どもがより酷い目に遭う恐れも考えられて。……どうするのが最善か、答えは出せぬままだが、取りあえず気付いた情報は共有しておいた方がいいだろうと考えつくと、相手を軽く肘でつき、こちらに意識を向けるよう瞳で促せば、至近距離にいる相手にさえ、ぎりぎり聞こえるかどうかの微かな声量で)
……あれ、間違いないよ。拐われた子どもたちだ。青いチョッキの子がいるだろ?あの子が確かアシュガル、他の子の名前は忘れたけど、見た目と服装は聞いた覚えがある感じだね。
(/光源の正体については明確な記載を見つけられなかったため、壁にもあるものという創作をしましたが、認識の相違があればすみません。
ご提案についてアイディアをありがとうございます笑 主人側にかなり優位な特典ですね笑 そちら様さえ宜しければ、是非乗らせてください)
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