迷子の魔人 2020-11-10 17:35:38 |
通報 |
そうか……分かった。他に何かないか、先に探してみよう。
(魔力の追跡という手法に関し、自分の問いかけに対する相手の答えを聞けば、片手を顎の辺りに当てながら、その情報を心に落とし込むように徐に頷いて。その後、相手の台詞で顔を上げると、自分もリビングの方に視線を向けつつ「……生きちゃいないと思うが、もしなら」と呟き、一縷の可能性に賭けて急いで部屋を移動し。しかし、いざ、リビングに飛び込めば、ウッと思わず、口元に手を添え。新たに踏み入ったその部屋も惨憺たる有り様で、乾いた血の匂いがえげつなく。……正直これは吐くかもと思ったが、遺体から目をそらすことで何とか耐えて。さらに "……いやいや、人間と思うな、他の動物でなら解体現場も皮を剥がれる様も見てきただろう" と微妙に不謹慎だが、現実に適った精神的対応策を講じれば、それでも一旦は壁の方を向き、俯いたままそこに両手をついて一度深く深呼吸し。大丈夫と念じると、遺体に刻まれている生々しい傷跡に対しては断固として直視を避けつつも、ゆっくりと仰向けに倒れている "その人" に近付き、すぐ隣に跪いては改めて風貌を確認して)
……40代くらい、男性だな。
(亡くなってから時間の経った遺体は無闇に触るべきでない、という話は聞いたことがあるが、瞳を開けたまま倒れている見知らぬ男の顔を一回視認してしまうと、どうしても気の毒になり、ポケットから本来ジュエリーに触れる時の為の清潔な布を取り出せば、軽く広げて顔に掛けてやり。つい「……こんなもので済まないな」とどのみち届くことはないであろう詫びの言葉が口をつくが、他方で、先程の廊下の彼が兵士なら、今ここにいるこの人は誰だ、という冷静な疑問も脳裏に浮かび。床にはよく見れば、獣のものと思わしき毛が無数に散っている。さて、他に手掛かりは……と目線を上げれば、不意に奇妙なものを視界に認めて。一瞬気の所為かと思ったが、どうやら気の所為ではない。透明な……石だろうか?何処かからぶら下がっているのか? ゆっくりと立ち上がれば、どうにも宙に浮いているように見えるそれに近付き、曲げた腕で控えめに指差しつつ、独り言のように純粋な疑問から)
え、なにこれ?
(/ロルをお返ししました。
>60について、その手の誤字は全然気にならないので気にしないでください←)
トピック検索 |