ある男は言った。
―――机上の上でしかものを言えない存在は、自分の下した決断によってどれだけの血が流れるのか知ることは無い。
だって彼らは見たことがないし見ようともしない。ただ文字だけが並ぶ紙を見るだけで、現場で何が起きているのかを。
口だけは達者で、それで生活していけるのだ。
ある男は再び言った。
―――この世界は積み重なった誰かの身体の上で血で成り立っている。今こそ世界は知るべきなのだ。
これは後に世界を震撼させることになる犯罪組織とそれに立ち向かう軍の物語である。
※このトピは「突きつけられた刃」から数年前を舞台にしたものです。