双葉 弥 2020-10-13 19:42:29 |
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(キッチンに向かうと水道をひねり、水を飲む。ぼうってしていた頭が幾分か冷める。椅子に座り食卓に倒れるようにして突っ伏す。瞼が閉じそうになる。疲れが一気に押し寄せて、欠伸が出る。まだ彼を所へ夜這いに行ってないのに、寝ちゃダメでしょう。自分に言い聞かせるが指先すら動かない。でも今日はとても良い日になった。彼の本気も分かったし、こうして彼の家で一夜を明かすことができるし。やがて寝息を立てて眠りについてしまう。無防備に寝る自分を彼は襲ってくれるのかな。目が覚めたら隣に彼が寝てたらいいな。なんて妄想を展開しながら夢の中に落ちていく。自分と彼が結婚した夢。幸せそうに寝言で「鳥海くん……」呟く。この夢が現実になるように。改めて彼を自分のものにすることに執着を抱くと、完全に意識を夢の中へ手放した。)
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