掲示板ファンさん 2020-09-21 14:06:32 |
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クラヴィス
「…………。」
(クラヴィスは鍵束を持ったまま不貞腐れたクロイツを見やり、何も言えないと言わんばかりに溜め息を吐いた。「……とにかく、クロイツ・マリー。その鍵束を此方に返してもらおうか。」伸ばされた手にクロイツは先程盗んだ鍵束を素直に乗せたが、「……」不満げな幼い瞳をクラヴィスに向けたまま一言も発さず、年長組の中でも最年長のサフィアの後ろにひょいと隠れてしまう。「…なァ。俺の後ろに隠れたってしょうがないだろ、クロイツ?ほら、クラヴィスさんにごめんなさいしろよ。」サフィアは眠そうな瞳でクロイツを見つめ、呆れたように肩を竦めると幼い子に言い聞かせるようにそう言い、細身に似合わぬ怪力でクロイツの首根っこを掴んでぶら下げ、クラヴィスの方へ置いた。「……ごめんなさ~い。」クロイツは渋々といった感じで謝り、すぐにまたサフィアの方へと走っていって。「…悪ィな、クラヴィスさん。」「…サフィア・ローゼン、貴様が謝ることではない。……お前達、じきに昼食の時間だぞ。では失礼する。」サフィアとクロイツの二人に謝られたクラヴィスはどことなくばつが悪そうな表情を浮かべ、看守帽を被り直して立ち去っていった)
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