君の青春を、（ 指名制 / NL ）

　(　彼女が笑う。花が綻ぶようなその表情に、一瞬だけ目を奪われる。これ以上何を言っても自分の首を絞めるだけのような気がして、『……はあ』と溜息一つで返事にもならない返事をした。彼女といると調子が狂う。それもこれも全部、思考回路が不可思議な彼女のせいだ。──その彼女はと言えば、約束通り無理をしないペースで靴を履き替えて来たようで。ただ少し、タイミングが悪い。先程の、緩んだ顔を見られたかもしれない、に続いて、名前を呼んだのを聞かれたかもしれない、も追加される。もう平静を保てる気がしない。無意識に顔をふいと逸らしてしまう。　)
　……っす、……やま。思ったより早かったね。

　>> 陶山（ >>156 ）