極彩の魔女 2020-09-18 15:38:35 |
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>>ハインツ様( >>445)
( この御人はきっととても優しい方。後悔するように下を向いては、嬉しそうに笑ったり、沢山の感情が渦巻いても最後には柔らかな笑みで隠し通せてしまうような人なのかもしれない。触れられたく無かった筈の場所へ踏み入る前に止めてくれて、許してくれて、優しい声で名前を呼んでくれて…こんなにも贅沢をして良いのかしら、怒られてしまわないかしら。それでももっと、その声を聞いていたい、温かいその温度に触れている手が幸せで仕方ない。誰かに優しく触れられることになど慣れていなかった猫に、怖くないと教えてくれたのはこの王宮の皇子様たちだもの。信じてみても、怖いことなんてないんじゃないかしら。引かれた手に従うようにふわふわと歩みを進め、冷たい扉から離れた位置でぴんと耳を立てる。今度は、皇子様の声をしっかりと拾っていたいから。「 カフェインは少しなら、沢山は具合が悪くなってしまうようで…美味しくて大好きなのに」、あの素敵な時間を思い出すだけで冷たい床でも眠れるに違いない。あんなにも広い空と、いい匂いのする花と、紅茶と自由を味わえた瞬間を思い出せば自然と頬に紅もさすというもの。「 お酒は飲んだことがないの、飲んでみたいとは思っているのよ? 私だって立派な大人だもの…皇子様は私にお酒も教えてくださる?」興味本位で痛い思いをするかもしれない、反対にとても楽しいことかもしれない、だって大人たちは楽しそうにお酒を飲むじゃない。満月のように煌めく瞳で、好奇心のままにドレスの裾を尻尾で撫で )
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