愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた＿＿指名式、BNL

　>25　ハインツ様

それは私などにはとても勿体のないお言葉です … 。そう頭ではきちんと分かっているのに、どうしようもなく嬉しく思ってしまうことをどうかお許しください …（　まだ心持ちに困惑が残っている様子から、自分が「　姫　」であることへの完全な納得は訪れていない模様。けれどそう呼ばれるたびに襲い来る、この心を溶かされるような、胸の内を焼かれるような喜びは日毎に強さを増すばかり。自制のきかない感情のうねりに戸惑いを隠せずにいる表情で、促されるままに力無くベンチに腰を下ろし。皇子の見せる、この体に触れる優しい手つき、微塵の迷いも無く片膝をつく一連の動作、そして少しも無駄の無い見事な手当て。それら全てに共通して、そこには完璧な美しさがあって、たとえ己の胸に湧くものが遠慮や賛辞の言葉だとしても、それを口にすることなどあまりに恐れ多くてとても出来ずに。消毒液がじくりと傷にしみた瞬間、ほんの僅かばかり体に力が入ったものの、全ての処置が終わった今、適度な加減で圧迫される人差し指には何の痛みも残っておらず。加えて此方を見上げる穏やかな笑みにつられ、自身も控えめながら柔らかい微笑をそっと落として　）はい、今手当てをしてくださった指だけです。本当に、なんとお礼を申し上げたら良いか … 。私に何かお返しできるものがあれば良いのですが …

（　／　蹴り推奨とのことでしたが、>24を確認しましたということだけお伝えさせて頂き、再度背後は失礼致しますね！　）