誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
|
通報 |
>452
( 長々と探りを入れて話す天都に対し、悲倉は充血した目を彼に向け続けるだけだった。名前を聞かれても、目的を聞かれても、天都の求める言葉は、悲倉の口からは何も出てこない。それどころか、 ようやくを口を開いたと思えば )
「 …お前がいつも協力している病院に運ばれた負傷者たちは、どうして生きていられたと思う?それは、僕が殺さないでおいてやったからだよ。医学生のお前は、患者どもを大切そうにしていたからな。ほんの気づかいというやつだ 」
( と、何の意味もない話を語りながら、悲倉はパーカーの懐から、拳銃をゆっくりと取り出し、その銃口を天都に向ける。狙いは肋骨部分だ )
「 安心しろ。お前が死んだ後、患者どもは全員ゾンビにして永遠に生かしてやるからなぁ。いや、実際には死んでいるか。まぁどっちでもいい 」
( 引き金を引いた )
>454
「 抵抗すんじゃねェ、オマエと殺りたくなってくるだろうがッ!! 」
( 堺の虫の脚を見るや否や、今一度拳を握りしめると丸太の如き腕を振り上げ肉体をややひねった形で構えを取る。腕がバットで、迫り来る百足脚は野球ボールに例えられる様相だ。
そしてその野球ボール、百足脚の双方が眼前にまで接近した時、片足に全体重を乗せると同時、力の全てを拳に預け、肉厚な百足脚の二つに向けて、全身から捻出した力の権化であるパンチを打ち放った。
ーーそれは堺の髪をなびかせ、アパート全体を軽く揺らすほどの威力を発揮した。
が、百足脚の一つは千切れ、向こうの悪食が気絶しているリビングの床に肉片となっている一方、もう一つの百足脚は、その外骨格で餓狼の拳を受け止めていた。そこにはヒビが入っている )
「 スゲェな、オマエ。俺も全力を出さねェとやばいかもしれないぜェ 」
| トピック検索 |