誇大妄想狂 2020-08-20 11:06:10 ID:5a7104027 |
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( 床には小さな水たまりを作り、全身滝にでも浴びたかのような姿、そして何よりフードから覗かせる異質な皮膚色は、中年サラリーマンや女子高生、杖を持った老いぼれ婆さんなど老若男女問わず、乗客員たちを忌避させた。
悪食の立つ周りの座席は常に空席で、稀に、世の中の風習に抗おうとする偽善的な男子学生が、こちらのすぐそばの座席に座るくらいだ。これはいわゆる中二病というやつだろう。と、くだらないことを考えているうちに列車はゆっくりと停車。ドアが開かれると、横目で美波が降りるのを確認する。悪食はホームに足を踏み出し、彼女を追った。
そうして、時刻は20時半、道を進むごとに徐々に店は少なくなっていった。車や人集り、街灯数も少なく、煩わしいほどの雨音のみが残っている。もうじき堺美波の自宅だろう。
ーーそいつは堺美波と悪食の様子をじっくりと見ていた )
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