トピ主 2020-08-11 16:32:18 |
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太鼓鐘)なら、俺達の方がいつもそうだぞ。
三日月)そうだな。体温の低い俺達も、激しく体を動かせば、汗はかく。しかし、それさえも気付かず、己を振るうのは、楽しいぞ。
三日月はにこやかに言う。
美月)平和が一番と願うものもいるが・・・我々は刀、敵を切る武器だ。そう思ってしまうのは、刀の性なのだろう。
(一方、大倶利伽羅と麗奈は)
大倶利伽羅:暑くないか?
麗奈:う、うん
大倶利伽羅:(自室なら誰も来ないだろうと思って余裕で麗奈を抱きしめ続けていて)
燭台切)皆~、おやつだよ~。
太鼓鐘)みっちゃんのおやつだ!
燭台切)はい、ドーナツだよ。
美月)美味しそう。
三日月)穴の空いた菓子か。美味そうだな。
小狐丸)甘い香りがしますね。
燭台切)美月ちゃんと貞ちゃん、これ伽羅ちゃんと麗奈ちゃんに渡してもらえる?
太鼓鐘)任せろ、みっちゃん!
美月)あいわかった。
太鼓鐘と美月は大倶利伽羅と麗奈にドーナツを持って行った。
太鼓鐘)伽羅ー、麗奈ー、みっちゃんのおやつ・・・
太鼓鐘はそこまで言って、言葉が止まった。太鼓鐘が目にしたのは麗奈を大切そうに抱きしめている大倶利伽羅の姿だったからだ。そして、続いてそれを見た美月は
美月)失礼したな。
と、言ってパタンと障子の戸を閉めた。
美月)太鼓鐘、後で渡そう。二人の時間を邪魔してはならん。
美月はそう言い、太鼓鐘を連れて行った。
石切丸:いただこうか
太郎太刀:燭台切殿、いつもありがとうございます
今剣:はむっ。おいしいです~!
大倶利伽羅:…。
麗奈:先におやつ食べよう?
大倶利伽羅:ああ
美月)燭台切、二人は今取込み中のようだ。だから、あとで渡さないか?
燭台切)そうなの?なら、仕方ないかな。
太鼓鐘)冷やしといたらどうだ?冷やしても美味いって聞いたことあるぞ。
美月)終わったのか?ゆっくりしてて良かったのに。
美月はクスッと笑った。そして太鼓鐘は冷蔵庫に入れようとしてたドーナツを戻し
太鼓鐘)じゃあ、みっちゃんのドーナツちゃんと食えよ。めちゃくちゃうめえから。
燭台切)たくさん作ってあるからね。
燭台切がそう言うと、美月は目を輝かせた。そして、話が聞こえたのか三日月と小狐丸も顔を出して、笑っている。
燭台切)3人とも、3つも食べたじゃん。
美月)パフェは甘味処でしか食べたことがないからな。楽しみだ。
美月は、ワクワクしていた。
三日月)俺も甘味は好きだ。どんなものだろう?
麗奈:お店によって異なるんだけど、中にはこんなのもあるよ(動物をモチーフにしたパフェの数々を見せて)
岩融:これは、見て楽しむためにも作られた甘味だな。それにしても、食べるのが勿体無い
美月)そんなに難しいのか?りんごのうさぎとか簡単そうなのに。
美月は首を傾げた。
三日月)他の物も、クッキーとやらの型を使えば簡単に形を作ることが出来そうだな。
小狐丸)ええ、簡単そうです。
三人は悠長に言っているが、この3人、あまりお菓子への料理の知識はない。つまり、果物も同じように型をはめ込めば、何だって出来ると思いこんでいるのだ。実際あの方は何にでも使えるわけではない。
燭台切)う~ん、僕の方でも出来そうなものは見てみるよ。
麗奈:ちゃんと練習すればできるはずだよ
今剣:でも麗奈さんのおかし食べたいです
岩融:楽しみだな
麗奈:ありがとう。ふわぁ…(眠くなって来たのか欠伸して)
美月はそっと、太鼓鐘と麗奈の様子を見た。
美月)小虎も一緒にお昼寝してたか。
美月は、二人と一緒にお昼寝している小虎の様子も見ながら、聞こえないように言った。そして、その場を後にした。
鶴丸はこっそり麗奈と太鼓鐘の様子を見て、驚かそうとしたが、突然、麗奈が寝言を言い出し
鶴丸)・・・!!
逆に驚かされたので、下手な真似はやめて、何もせずに、その場を後にした。
鶴丸)まぁ、気持ちよく眠ってるのを邪魔するのも悪いな。
燭台切)そう?ならいいけど。困ったことあったら、せめて僕に話してよ。同じ伊達組なんだから。
燭台切は、笑って大倶利伽羅に言った。
太鼓鐘)確かに癒やされるよな。
太鼓鐘はも小虎を抱き締めた。
場所は変わって美月の部屋では
美月)ちょうど良い暖かさだな。
美月の部屋に入った小虎を抱き締めていた。
太鼓鐘)よーしよしよし
太鼓鐘は、小虎のお腹のあたりを撫でた。
太鼓鐘)やっぱ腹のあたりが一番暖かいな。
太鼓鐘は撫でながら言った。
美月)おやおや、其方も頬ずりするとは、小虎も人に似ているなぁ
美月は、頬ずりされながら言った。
太鼓鐘)小虎って可愛いよなぁ。なのに出陣したら、敵を倒すからすげーよ。
太鼓鐘は小虎の頭を撫でながら言った。
美月)折角だから暖まらせてもらったぞ。小虎は暖かいからな。
麗奈:美月も言ってたね。君たちすごく勇敢なんだってねぇ~(赤ちゃん言葉になっちゃって)
小虎:にゃあ
五虎退:虎くん、あまりやんちゃしちゃダメだよ
小虎:(耳がぴこぴこ動いて)
太鼓鐘)短刀は集まって戦うから、いつも近くで見るぜ。小さいのに、威勢がいいよなぁ。
太鼓鐘は、小虎を抱き締めた。
美月)構わんさ。こういう時ぐらい、やんちゃしてもよかろう。ほれ、五虎退もちこうよれ。ともに撫でてやろう。
美月は、五虎退に手を差し伸べた。
麗奈:本丸ではみんなを癒してくれる可愛い子たちだよねぇ
小虎:にゃ(嬉しそう)
五虎退:し、失礼します(ちょこんと隣に座って)
太鼓鐘)五虎退が羨ましいぜ。
太鼓鐘は小虎にスリスリした。
美月)そう、緊張せずともよいのに。
美月はそう言って、五虎退の髪を撫でた。
美月)ふわふわした毛並みだな。
太鼓鐘)なら、手をグーにしてゴロゴロしたらどうだ?語尾にニャとか着けたら、確実に可愛がってもらえると思うぜ。あそこに今剣いるし。
太鼓鐘は入口近くに今剣を見つけ、声をかけた。
太鼓鐘)おーい、今剣。今から、可愛いもんが見れるぞ~
美月)そうか?小虎にやっていることを同じようにしているんだが。
美月は、そう言いながら小虎と同じように、頭を撫でた。
太鼓鐘)真似だけでもしたらいいじゃんか。なりたいって今言ってたし。
太鼓鐘は名案みたいな顔をした。
美月)五虎退は嬉しいのだな。小虎は気持ちよさそうだ。
美月は五虎退と小虎の様子を見て楽しんでいた。
太鼓鐘)うおっ!
太鼓鐘は今剣にびっくりした。
美月)五虎退も小虎も、小狐とはまた違う毛並みだなぁ。
美月はまったりしていた。今剣のことは全く気づいてない。
太鼓鐘)ちょっと刺激が強すぎたか?
太鼓鐘は困った笑顔で言った。
美月)たまにはこういう日も良いなぁ。
美月はまったりを満喫していた。
麗奈:よ、よかった、にゃ
今剣:麗奈さん、ネコになっちゃうとずっとなでたくなっちゃいますよ(頭撫でて)
石切丸:小虎と遊んでいたのかい?
五虎退:石切丸様もいかがでしょうか?
石切丸:ああ(小虎を撫でて)
太鼓鐘)俺も撫でたい!
太鼓鐘も麗奈を撫でた。
美月)小虎も五虎退も暖かくて撫でながらまったりしていたのだ。自然と癒やされるし、心が安らぐ。私達のような物は、凄惨なものを目にすることは多いが、こういうことは少ない。しかし、こうやって触れることで心が落ち着くという事は、人の身を得た喜びの一つだと思うのだ。
美月は笑って言った。そして、小虎の肉球を軽く擽った。
麗奈:ええ!?
今剣:かわいいです
小虎:にゃっ
石切丸:動物は人を癒す力がある。私も奉納されてたから、動物と触れ合うことがなかったから新鮮だね(小虎の顔を撫でて)
太鼓鐘)そう言えば、麗奈。猫みたいな服とか持ってたよな。来てみたらどうだ?もっと様になるんじゃねぇか?
太鼓鐘は、思い出したように言った。
美月)そうか。となると小虎といつも一緒にいる五虎退が羨ましいな。
麗奈:着てくるね(自室に行って着替えてきては戻って)
今剣:ヒェえ!?///
石切丸:戦の時は時間遡行軍をその牙で噛み砕くっていうギャップもいいね
太鼓鐘)のあ!
太鼓鐘も思わず、びっくりしていた。
美月)能ある鷹は爪を隠すと言うが、この場合脳ある虎は牙を隠すか。
美月はクスクスと笑いながら、小虎の肉球を擽った。
太鼓鐘)しかし、よく持ってるよなぁ。そういうの好きなのか?
太鼓鐘は、ようやく落ち着いたのか麗奈に聞いた。
美月)はははっ、擽ったいか。なら、やめておくか。
美月は小虎を撫でながら言った。
麗奈:うん
今剣:にあってますよ!
小虎:(石切丸の袖の中に入って)
石切丸:おや、ここがあったかいのかな?
小虎:zzz
太鼓鐘)こう見ると、麗奈も可愛い子猫だな。
太鼓鐘は、頭を撫でながら言った。
美月)全く猫と変わらんな。暖かいところが好きとは。
麗奈:こ、子猫?
今剣:ぼくはせんねんもいますが、げんせからきたれいなさんはぼくからみたらまだこどもです
麗奈:そ、そっか
石切丸:しばらく寝てていいからね
子猫:zzz
五虎退:虎くん、気持ち良さそう
太鼓鐘)確かになぁ。俺達から見ても、十分子供だぜ。何せ、敵を切る刀だからな。
太鼓鐘は得意げに言った。
美月)五虎退は少し寝るか?膝ぐらい貸してやるぞ。
美月は、五虎退を膝に倒しながら言った。
今剣:それにぼくたちのじだいではもうけっこんしてこどもがいてもおかしくないねんれいですよ?
麗奈:二十歳でも十分大人だけどね?
五虎退:し、失礼します(膝に頭を預けるとすぐに眠って)
太鼓鐘)麗奈の旦那は俺達だろう。既に結婚してるようなもんだろ。
太鼓鐘はにっこり笑って言った。
美月)ふふふ、気持ちよさそうに眠っておる。
美月はそう言いながら、五虎退の頭を撫でた。
太鼓鐘)虎なのに本当に猫みたいだなぁ。かわいいぜ。
太鼓鐘は肉球を優しく揉んでマッサージを始めた。
美月)だって、私と五虎退は刀派も違うし、生まれも違う。だから、考えることが面白いなと思ったが、この場合、優しいことを考えるなと言ったほうが正しいか?
太鼓鐘)おいおい、気持ちよくしてやってんだから、動くなよ。
太鼓鐘は、暴れる小虎にそう言った。
美月)何もかも違う物たちが、仲良くしているさまを血縁関係の存在に見てくれるのは、私は嬉しく思うよ。兄弟がいないからだと思うけどね。
美月は、困った笑顔で言った。
太鼓鐘)俺たちにでさえ、刺激が強かったけどな。
太鼓鐘は頭を掻いた。
美月)もうすぐで夕餉だ。まだ少し時間はある。
美月は五虎退の頭を撫でながら言った。
太鼓鐘)普通の買ってないのか?
太鼓鐘は、小虎の前足を人形みたいに動かしながら、言った。(勿論痛くない程度に)
美月)もう一眠りするか?
太鼓鐘)だって、そこにいるぞ。
太鼓鐘は、小虎の前足で縁側を指した。
美月)構わんよ。また貸してやるからな。
美月は、笑って言った。
太鼓鐘)だって、髪の毛見えてたからな。長髪だから分かりやすいぞ。
太鼓鐘は笑った。
美月)ふぅ~、今日の夕餉は何だろうなぁ、春なのに暑いし、冷たいものだと良いなぁ。
麗奈:和泉守
和泉守:はぁ、こんなところで何してんだ?
麗奈:貞とお昼寝したり小虎を撫でてたの
小虎:にゃ
石切丸:餃子って言っていたような…
太鼓鐘)小虎って可愛いよなぁって話てたんだ。
太鼓鐘は、未だに小虎の前足を動かしている。まるでダンスしているようだ。
美月)そう言えば、そんなこと言っていたような。
美月は思い出した。
太鼓鐘)意外と楽しいぜ。嫌がらないし、痛くないようにしてるからな。
太鼓鐘は、小虎を踊らせながら言った。
美月)そうだね。包むなら私にも出来そうだ。
太鼓鐘)流石に機動力には勝てないな。
太鼓鐘は困った笑顔で言った。
燭台切)本当!ちょうど今から始めるところだったから助かるよ。
和泉守:で、旦那様たちに囲まれている嫁はそろそろ腹減ったんじゃねえのか?(おもむろに抱きしめて)
麗奈:そ、そうねっ/// そろそろご飯の時間ね///
石切丸:じゃあ一緒に作っていこう
太鼓鐘)和泉守~、度が過ぎたら、また堀川呼ぶからな~。
太鼓鐘はニヤニヤ笑いながら言った。
美月)一緒にやると、その分早くなるしね。
太鼓鐘)ん、麗奈、なんか言ったか?
太鼓鐘は麗奈に聞いた。
美月)それも美味しそうだな。
私は、やっぱり魚介類かな?海老やホタテを小さく刻んておけば、こうやって包めるだろうし、きっと美味いぞ。
太鼓鐘)ほ~ら、たくさん踊ろうな。
太鼓鐘は前足を上に上げて、小虎とじゃれていた。
美月)でもくれぐれも鶴丸が悪戯しないようにしないと。この前わさび饅頭食べさせられたもん。
太鼓鐘)おっ、五虎退。見ろ、小虎は踊れるぞ。
太鼓鐘はそう言って、小虎が踊っているように操った。
美月)中身をあんことわさびチューブ1本分とすり替えたらしい。口に入れた後の記憶は無いんだ。ただ、口の中が激しい辛さと鼻が物凄くつーんとしたのは覚えている。それ以外は何も。
太鼓鐘)良かったなぁ、褒められたぞ。
太鼓鐘は小虎を撫でた。
燭台切)鶴さん、またやったんだね。前はたこ焼きの小麦粉にわさび大量に混ぜてたし。
美月)たた、早速悪戯しようと私の後ろにいるのは分かっているぞ、鶴。
鶴丸)な、何で分かったんだ!
美月)霊力でそれくらい分かるわ。邪魔すんな。折角の夕餉が阿鼻叫喚なんて溜まったもんじゃない。
太鼓鐘)ご主人に褒められて小虎も嬉しそうだぞ、五虎退。
太鼓鐘は、小虎を撫でながら言った。
鶴丸)いいのか?
鶴丸は机に近づいたが、美月は鶴丸の袖に違和感を感じた。
美月)その前に、袖の中の物を全部出してもらおうか?
鶴丸)あっ!まっ・・・
美月が鶴丸の袖を引っ張ると、袖から、カラシやわさびのチューブや七味や山椒の瓶が大量に入っていた。
美月)違和感はこれか。
美月の顔は真っ青だった。
太鼓鐘)嬉しそうだな。
太鼓鐘も頭を撫でた。
鶴丸)お、俺はただ食事に驚きをもたらそうと・・・
美月)驚きを通り越して阿鼻叫喚の食卓が想像できるぞ。
美月)燭台切、監視しといてくれる。
燭台切)任せて。
美月)頼んだよ。包む人を増やそう。探してくるよ。
美月は、手を拭くと厨を後にした。
美月)あいわかった。
美月は、キョロキョロと麗奈を探していた。そして、麗奈のいる部屋につくと
美月)おや、太鼓鐘に五虎退、大倶利伽羅に今剣もいたのか。
美月は、大人数いることに、少し驚いていたが、笑っていた。
美月)今、夕餉の準備をしていてな。良ければ、皆手伝ってもらえぬか?
燭台切)そうだよ。たくさん作るから、人手が足りなくなっちゃって。
美月)私と石切丸だけでは、流石に大変でな。鶴が悪戯しなければ、人手はまだ大丈夫だったかもしれないけど、火の番も監視しないと、餃子焼く前に、わさびとか辛子とか水の代わりに入れそうでね。
鶴丸)(何か視線が・・・)
鶴丸は視線を感じ、後ろを見た。大倶利伽羅が睨んでいたのだ。
鶴丸)うおっ!
燭台切)伽羅ちゃん、どうしたの?
鶴丸)(ふぅ~、これで落ち着いて出来るぜ。暫く食べ物関連の驚きは控えるか)
鶴丸はそう思った。このやり取り、既に数百回繰り返しているが、本人は懲りない。懲りる気配すら。種を包んだ餃子はラップを敷いたバット(主に漬け置きなどに使用する調理器具)に次々に乗せてそろそろ満杯になって来た。美月は、バットを見て
美月)一旦焼いてもらおう。じゃないと大皿に乗り切らない。
美月はそう言い、バットを鶴丸に渡した。
美月)はい、鶴丸。
鶴丸)おう。
鶴丸はバットを受け取り、餃子を焼き始めた。
鶴丸)ふぅー、一気に焼くのは、力いるなぁ。
燭台切)そうだねぇ、僕も最初は四苦八苦したよ。
鶴丸)よし、一皿目は出来たな。
鶴丸は、大皿に餃子を乗せた。(テレビでよく見る乗せ方)意外と上手い。
美月)残りも作り上げないと。
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