学園長 2020-07-27 03:34:38 |
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>31 来栖くん
────…私は、とっくに友達だと思っていたけど…?
( "信じられない"、と言わんばかりに見開かれたルビーレッドの双眸を見据えれば自然と笑みが零れ、堪えきれずについ、くすくすと可笑しそうに笑って。一見冗談の様に、茶目っ気混じりの言葉と共にゆるり、首を傾げて見せる。こんなにも優しい人なのに、気味が悪いだとか、恐ろしいだとか、相手の何を知ってそう疎むのか自分には到底理解出来ない──、そんな思いでぎゅ、と強く拳を握り締めれば、その力の強さにほんのりと指先が白んだ。
掌に食い込む爪の痛みを享受したところ、前方で変、なんて零す相手に虚を衝かれ、瑠璃色をぱちり。思ってもみない言葉に思わず力が緩む。先程の表情とは一変、嬉しそうに二つの紅玉がゆるりと細められるのを見遣り、───嗚呼、やっぱり綺麗じゃない。そう嬉しそうに、それでいて幼子が不貞腐れる様に、時に憂いを交えながら、表情をころころと変えて。 )
…ふふっ…ソレ、私にとっては褒め言葉。───って言うか…来栖くんの魅力に気付かないなんてね…、勿体ないなぁ。私は欠点だとは思わないけれど、誰だってコンプレックスの一つや二つ、持ってるのに…ただ一つを許容出来ないから、ってその"ひととなり"まで辱めるのはおかしいもの。────…ね、これから月光浴に行かない?まだ授業まで時間もあるし。
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