琥珀糖 2020-07-26 20:18:41 |
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( ぼんやりとした意識が覚醒してゆく。見たくもない夢。揺れる篝火は不安定さを表しているかのようで、見ていたくなくて目を逸らす。何もない空虚な場所。自分が地に足ついているかどうかすら定かではない。気を抜いたら落ちてしまいそうな、脆く細やかな幻想。繰り返される嫌な言葉に、どうしても気分は落ち込むばかり。彼らの言葉がまったく頓珍漢なものだったとしたら、気にならなかったのかもしれないが。満たされないのが悪いことのように思われるこの風景は、どうして満足できないのかと責められている気がして仕方ない。「やめてよ、あなたたちには関係ないでしょう?」どう言葉を返したって、結局それは思う壺。それが無意味と知りながら、彼らの手をそっと払う。触れるのを許したら、負けだと、そんな風に思うのだ。それから、見つけられる筈のない出口を探してさ迷う。夢からの解放を願うと共に、からんからんと下駄の音を響かせ歩く。ゆっくりゆっくりと進むのは、止められたくないから。それからふと、振り返る。「私はね、邪魔されることがすっごく嫌いなの」二人の掌で転がされてたまるか。確固たる意思を持って柔らかく微笑もう。 )
( / 此方も必ずしも直ぐに反応できるわけではありませんので大丈夫です。ゆっくりとした頻度になることもあるかとは思いますが、宜しくお願い致します。 )
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