森の魔女 2020-06-26 02:18:26 |
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あー…、そうだな。 ( 本当は飛べない事もないがあの独特な浮遊感がどうも苦手で暫く魔法で空は飛んでいなかった。 そんな事を考えながら若干苦笑い気味で答えると 「 ユウは浮遊魔法に興味があるのか? 」 と訊いてみて )
う ~ ん、、そう言われたら…ある、けど、。
( 歯切れが悪く 伏し目がちに返しながら。
──と云うのも、軽いものを持ち上げる、手を伸ばせば届く範囲の単純な動作をする、程度の魔法しか使えず、それも今まで彼女から直接的に教えてもらうと云うスタンスではなく、自分で魔導書などを調べ 学んでから教えを請うて居たので 少し戸惑ってしまって。)
…? ( 何やら思う所があるらしく、歯切れの悪い返事をするユウに不思議そうに首を傾げて。 少し間を置くと 「 まぁ実践魔法は感覚第一、みたいな所もあるからな… 」 とううんと唸りながら呟いて )
感覚…かぁ、。
( 俯き少し考えては、「 やってみたいな、」と 呟いて 不安げな表情をしては ラムを見つめながら )
…ユウなら覚えも良いし出来るさ。 ( 不安げな表情を浮かべるユウに優しく微笑みそう言って。 然し、浮遊魔法となれば怪我をする可能性も出てくるので何時ものように1人では任せられない、かと言って苦手な分野を自身がうまく教えられる気もしないのでどうしたものかと首を捻らせていて )
…まずはいつも通り、イメージ、?
( 繋いでいた手を離し、その場で2、3度軽く飛んで 全身の力を抜きリラックスする様に 手足首をぶらぶらと振り、深く深呼吸をしては、意識を集中する様に虚ろな表情で )
あぁ、集中力は切らさない方が良い。 ( 集中した様子のユウにふむと感嘆して。 少し考えると 「 そうだな… 物を浮かせる時と同じ様なイメージで。 」 となるべく分かり易い様にアドバイスの声を掛け )
( 集中、浮かせることをイメージしながらも頭の中を空にして ゆっくりと瞼を閉じながら 僅かに浮き始めるも── )
…ぷは、。
( 長い間 息を止めていたかの様に、息を吐いては " 難しいなぁ、" と 困った様に笑いながら 頬をかいて ラムを見つめて )
未だ少し難しかったな。 ( 其の様子を見ながら微笑ましそうな表情でふふと笑って、 「 また今度ゆっくり練習しよう。 」 と励ますようによしよしとユウの頭を撫でてやって )
…悔しい。
( 今までは簡単とは云えないけれど、さほど苦労もせずに修得出来ていた為、少し侮っていた面もあり、ついそんな言葉が口をついて。
それに加えて、早く彼女に見合う男になろうと、焦る気持ちが心の何処かに合って、余り不甲斐なく頼り無い面を見せたくない事もあり 頭を撫でられながらも、拗ねたような表情で 視線を落として )
…ん、失敗は成功の基と言うだろう? ( 珍しく自分の前でそんな言葉を溢すユウに一瞬目を見開きそういって。 何か力になれる事はないだろうかと考えるとふと仕立て屋の友人が実践魔法が得意だという事を思い出して、 「 以前ユウも会った仕立て屋の友人がいただろう、彼なら浮遊魔法が得意だった筈だ。 教えて貰えるよう頼んでおこうか? 」 とあくまで厚意的にそう提案してみて )
…え、あの人も、?
( 言いながらも、よく考えると魔法を使える人でないと魔力の込もったものは作れないし売ることができないか、と ひとり納得しては 彼女の台詞に軽く肯いて。
以前会ったときは幼い嫉妬心から、酷い態度を取ってしまったこともあり、今度会ったら謝ろうとも考えて居て )
あぁ。 ( ユウが肯いたのを見れば柔らかい笑みを見せて、 「 じゃあ伝えておくよ。 」 と言って。 色々と話しながら歩いていると目的地の花畑が見えてきて、其処にはラベンダーの花が綺麗に咲き誇っていて )
わぁ…、。
( 少し開けた 小高い処から花畑を見下ろせる様な場所に出ては、一面紫色で覆われた絨毯の様なラベンダーと、其の心地よい香りに感嘆して言葉も出てこずに、ただただ目を丸くしてため息を漏らし。
目を瞑り、ゆっくりと深呼吸して周りの木々の揺れから微かなそよ風までたっぷりと五感で堪能しながら " ちょっと前の俺じゃ此処に来ても何も思わなかっただろうな " などと考えながら )
( 一面に咲き誇るラベンダー夢中になり堪能しているユウを見ると連れてきて良かったと思いながら、自身もユウから花畑に目線を移して。 「 今年も綺麗だ… 」 と呟くと、深く息を吸い込んで 鼻の中を抜ける様なラベンダーの気持ちの良い香りに双眸細めてふにゃと微笑んで )
今年も、って、、ラム毎年見に来てるの、?
( 側から見れば少し取っ付きにくそうに見える彼女の雰囲気から、そういうものには興味がないと思っていた為 驚きながらも軽く揶揄う様に 「 ラムも女の子なんだね、? 」 などと にやり、と顔を覗き込んで、口端を上げる様に笑いながら )
あぁ、花は美しいから好きだ。 咲き始めも、散った後も。 ( 訊ねられるとふと微笑を浮かべラベンダーを眺めながら素直にそう答えて。 次いで揶揄う様な言葉を掛けられれば、恥ずかしそうに若干頬を紅に染めながら 「 悪いか? 」 と拗ねた様な表情でちらりユウを見遣って )
…悪くないよ。
( 何故だろうか、その儚げな表情で呟く彼女の横顔に、物凄く抱きしめたい愛おしさを感じては ぐっ、と堪えながら呟いて。
少し恥ずかしそうな顔で返す彼女を見つめては、先程の自身の内心も相まって " この心に咲いた恋の花と 凛と咲くラベンダーの様に美しいラムを、散らせたくはないな " などと 考えては 何考えてんだ俺、と自嘲しながら 照れた様に笑みを浮かべて )
……ユウ、来年も一緒に見に来ような。 ( ゆっくりとしゃがみ膝の上で頬杖をつきながら少しの間ぼうっと其の光景を眺めていると、不意にそうユウに声を掛け ユウの方を見遣るとにこりと幸せそうに微笑んで見せ )
( 見上げられ微笑まれては、理性が飛びそうになるのを辛うじて保っては、同じ様にゆっくりもしゃがみ 視線は花畑の方を見つめたまま 頭を こつん、と彼女へと当てて 肯定を示して そのまま少し頭の角度を変えようとしながら、彼女の様子を伺おうかと )
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