清廉高校　(　3L　)　

>>和紗

……せんぱい、
(ふと自身にかけられた声にそちらを向けば、何かと自分の面倒を見てくれるひとつ上の先輩の姿。案の定前半の言葉は聞こえていなかったが、次に聞こえた言葉から推測するにおそらく数学教師から呼び出しをくらったのだろうと考えればこてりと首を傾げながら「赤点はこまるなあ、」とどこか他人事のように呟いて。とてとてとそのまま彼女に歩み寄れば自身より少し身長の低い彼女の両頬にそっと手を添えてそのままノーメイクならではの滑らかな肌触りを体感しつつ「せんぱい、数学すき？」とマイペースに質問をして。)

うん、ひよって呼ばれるのかわいくてすき。平気だよ。
色んな人とお話できるの嬉しいからまってるね、せんぱい。



>>徹

ｯ､わ、
(ぐい、と突然服を引っ張られれば当然のようにバランスを崩して。だがなんとかそのまま踏み留まれば、少し驚いたような目で自身を引っ張った方を見、そして相手の姿を認識すれば一息ついて。「……せんぱい、呼び止めるのはいいけど、あぶない。なにか用？」と彼を見上げながらぷくりと頬を膨らませればどうやら相手の言葉はいつも通り聞いていなかったようで。そっぽを向いてしまいこちらを向く気配のない彼の服の袖を今度はこちらが引っ張ればそのまま首を傾げて。)