校長 2020-06-20 17:49:02 |
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>254 絵里先輩
そんなに凄いものでもないですけどねえ。
( シャーロック・ホームズ。挙げられた名探偵と己のただの好奇心による観察はまったく違うもの。ゆるゆると顔の前で手を振ることで否定を。とはいえ否定してばかりなのも宜しくない。「あー……私苦手なんですよねえ、理系全般」彼女に変な誤解を与えまいとして、自身の感情の変化の理由を吐露した。誰だって嫌な顔をされたら不快になるもの。少しくらい心配が杞憂であることを伝えようと考えたからで。「で、そのオカルト本……まさか自分のものじゃ、ないですよね?」不意に話題を彼女の持つ本へと戻すと、わかりきった問いを投げ掛けて )
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>254 八重沢先輩
いや、知らないわけでは……俺の口に合わないだけで。
( わざわざ釈明しようとしたとて、敏い彼女にはばればれであろう。なるべく批判とならないように、素直な気持ちを言葉に乗せる。梅昆布、刺さる人には刺さるんだろうなあと思いつつ、焼きそばパン以上のものなんて見つけられそうになく。ごそごそと探る様子からまた和のものだろうかと考えを巡らせる。ポケットから出てきたのは星のような粒の数々。小さな容器の中で存在を主張するそれは甘そうで、きらきらと光っているかのよう。手を差し出すと、それが掌に転がり落ちるのをじっと待ち。「小型犬じゃなくて良かったっすけど……喜べねー。先輩の好みの犬みたいに格好良く見られたいのに」己の想定する嫌なものには当たらずとも、挙げられた犬種はどれも明るく人懐こいタイプで、格好良さとは程遠い。はあと溜め息をついてみせながら、ちらりちらりと彼女の様子を窺って。「うわっ、八重沢先輩、やめてくださいよ……!」ぼさぼさになっているであろう髪型よりも楽しさが上回る。嫌がるような言葉を口にしながらも、満足そうに笑みを浮かべていて )
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