鳴河崎町にて（〆）

そんなことはないさ。颯太は風見君の事を大層気に入ってるようだし、これからも颯太の良き友となってくれると兄としてとても嬉しく思うよ(相手の言葉に表情を緩め、優しい声色でそう伝え。相手から自分が署長であるという立場を逆に利用するように言われれば頭をポリ、と掻いてはその連絡先の書かれたメモを受け取り、今度は自分の名刺入れから名前だけが記された名刺を一枚取りだし、そこに己の連絡先を幾つか書き記しそれをテーブルの上に置き「あぁ、今日の話はここまでにしよう」と告げれば「…悪かったね、ここでは俺に対して不埒な事を考える人間がいる可能性も捨てがたくてつい、ねぇ…」とやや小声ながら相手に伝わる程度に謝罪の言葉を溢して)