匿名さん 2020-06-07 23:46:25 |
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『…わ、かった。俺も、兄さん信じる…!』(どうしてこれを相手に言ってたのか、自分でも分からなかった。ただ、誰かに聞いて欲しかっただけなのかもしれないが、やっぱり相手にはついつい何でも話してしまうもので。そんな相手からの、大丈夫だと信じてる、その言葉には妙な納得感が生まれ、走りながら何とかもう片方の手で涙を拭えば自分も同じく兄を信じると話して。そして病院自体はまだもう少し先ではあるが、より早く着きたいと思う気持ちから、『兄さん、意識不明で運ばれたらしいから…起きたらまた連絡する!』と真剣な声色で兄の意識が戻ったら連絡をすると伝えてそのまま電話を切り、誰かと話すよりも兄の側に居たいと思う気持ちから一時的にスマホの電源も落として目的地まで全力で走り)
(兄の緊急手術は数時間にも及び、無事に終わったと医師から告げられ良かったと両親と涙してよろこんだのはもう夜中の日付が変わる前。しかし、まだ麻酔が切れてないのか結局その日のうちに話すことは出来ずにいて。そして翌日のお昼前、少し意気消沈したまま近くの電話できるスペースに移動してスマホの電源を再びつけ、相手へと電話をし。そして呼び出し音から相手の声に切り替われば『あ、風見さん…?兄さん、起きたよ…』と本来であれば喜ばしい報告の筈なのだがあの光景が自分にはどうにも信じがたくその声色は沈んだままで)
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