シンデレラ 2020-06-06 10:42:05 |
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( 王族と言い当てられ、心臓が波打つ。一旦口を閉じ、実用性皆無の贅を極めた装いに視線を巡らす。いかにも王族だと頷かざるを得ない。その場凌ぎの嘘を並べても大臣達と合流すれば正体を見破られるだろう。彼女が愛馬を優しい手つきで扱うのを眺め入りながら「隠し通すのは無理があるか…、」と不明瞭な声で呟いた。視線を向けられ、返す。彼女の態度が和らぐまで名を明かすのはやめよう。口まで出かかった言葉を呑み込み、代わりに「そう畏まらないで」と一言声に出して。機嫌が直ったのか愛馬が頭を擦り寄せてくる。屈んで馬足に見て触れたが、怪我は無い。安堵感から笑みが漂う。「シンデレラ?珍しいな。俺はダリオって呼ばれている」普段耳にしない名に軽く驚き、喋りを早めてさらっと答え「アデラに乗ってみる?」立ち上がり、乗馬を提案して。 )
(/ありがとー!向こうで喋る。)
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