Yoidore 2020-05-02 22:03:21 |
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>35 ピエニ
チップぐらい弾むさ。
(貨幣文化も散り散りとなったが、それでも大きなコミュニティーが存在する地域では、ある程度の流通が見られており。礼を断って、自分のことを気にかけるよう促す相手の態度から、思いやりの気配を汲み取れば、自然と頬の筋肉が和らぎ、緩く笑むように瞳を細め、流されても構わないぐらいの軽さでチップについて触れて。道すがらでも相手が口にした警告の数々には、手持ちのステッキで落ち葉を踏みしめ歩きつつ、通りすぎた際の町の様子を思い返し。一見大きめで、ある程度の自治も期待できそうと捉えていたが、やはり、そこまで治安は良くないのだと警戒を新たにして。やがて森の出口まで辿り着けば、町の入り口はすぐ近く……しかし、見張りの一人もいない不用心さ、広場で公開処刑が行われている等とは知る由もない身では不自然に見えて首を傾げ、湖畔の清涼で心地よい静寂とは対照的な、奇妙な静けさに顎を手で撫でつつ)
妙に静かだな。これだけ人の多そうな町なのに、入り口には影人がほんのちょっといるぐらいじゃないか。いっそ、さっきの湖の方が賑やかに感じられるぐらいだ。
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