語り部 2020-04-21 09:24:51 |
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>薊
(少女の様子が一変し、空腹で今にも倒れ込みそうだった身体に、四肢に力が充ち満ちていくのを感じ取る。そして少女の話し方も、先程までとは打って変わって傲慢不遜なものへと変わっていた。隠れていた妖が出てきたのか、ならば身体を則って間もない今で喰らおうとしたその時、聞き覚えのある名前を少女__否、少女の内に眠っていた妖が口にする。『大嶽丸』と)
「…なんだお前。アイツの知り合いか?」
(それに対して「アイツ」とまるで自分では無い他人の話をするように訊ねる男。だが、男から漂う妖の気配は正しく妖狐の口にした『大嶽丸』のモノであった)
「忘れたかと言われても、生憎俺はアイツじゃあないからな。だが同時にアイツでもある…我ながら厄介な身体になっちまったぜ…」
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