語り部 2020-04-21 09:24:51 |
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>刃
ほ、ほんとかいっ?お願いするよ
(目の前の大男から放たれる異様な雰囲気、たとえ空腹で感覚が鈍っていてもその妖、いや妖奇士としての力の強大さに気づかざるを得ない。一瞬話しかける相手を間違えたかと思ったが思いの外物腰は柔らかであり、帝都も近い事を知ると安堵のため息をつき疲労の見える顔に笑顔を浮かべる。)
【まったく…困った娘だ…】
久しいじゃないか、大嶽丸
(普段の明るい声色は冷たく流麗として物に変わり、見た目は同じであれどその姿は空腹に疲弊する少女では無くなっていた。今や体の主はこの大妖怪大獄丸と並ぶ妖狐のものに一瞬のうちに変わっていた。
このままこいつに喰われるのは勘弁してほしい、この娘の無鉄砲で自分の数千年を無駄にするわけにはいかない。心地よい寝入りを邪魔されたのは尺に触るが背に腹は代えられぬ。
それにしても懐かしい感覚かと思えば…そこにいたのは旧友とまではいかないが知り合い程度でもない妖であり、にやりと笑みを浮かべ足並みを揃える。)
アタシの事忘れてないだろうねぇ?
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