語り部 2020-04-21 09:24:51 |
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「**!あんたが**ばよかったのよ!そしたらおとうさんは…」
「うんうんもっと聞かせて!」
「……っ!このっ!」
僕が手を広げて罵倒を感受していると少女は激昂し手元にあった皿の破片を投げつけてきた。せっかくいい気分だったのに台無しだ。
僕は言葉責めは好きだけど身体的苦痛は嫌いなんだ!こうなったら大人げなく仕返ししてあげよう。
「君のお父さんはぼくが殺さなかったらまず君とお母さんを殺していたね」
そう言うと少女の罵倒が止まる。
「あ、罵倒は続けてもらっていいよ?えっと続き…そうそう、君のお父さんは人喰い系の妖に憑かれていた。つまりほっておく時間が長いと大変なことになる。だから僕ははっとけーきを食べ損ねたんだよ!」
「う、嘘よ!だっておとうさん昨日までずっと優しくて…」
「馬鹿だねぇ。憑かれたらもうそれはおとうさんじゃない。妖だ。同僚は妖奇士なんて呼び分けてるけど意識が乗っ取られてるなら僕は妖そのものだと思うんだよね。まあ憑かれたのは本人の弱さのせいだし罪はあると思うけど。君は妖とお父さんを見分けられないのかい?おっと脱線。で、人喰い系の妖は人を喰うから当然人を殺す。君達家族が喰われたら次は別の家族、別の誰かが殺される。そうすればお父さんは人殺しだ!」
「ちょっと!あんたうちの娘になんてことを!」
「あんた、言っていいことと悪いことがあるだろう!」
「やっぱり討魔士はろくでもない!」
うんうんいいねいいね!そうそうこれだよこれ!やっぱり言葉責めは最高!
全方位から向けられる罵倒と蔑みの視線は仕事後の最高のご褒美だ!だからこの仕事はやめられない!
……そういえばちょっと離れたところからもよさげな視線を感じる
「なんだかものすごぉーく、いい視線。どこだろう?」
~
(質問なのですが、妖は普段から見えているのですか?(浮遊霊みたいな感じで姿が見える状態か)また、妖奇士であることは一目見ればわかるのでしょうか。)
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