匿名さん 2020-03-29 00:14:35 |
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…あのさぁお前、この状況理解してる?それとも分かった上でその態度なのか?
( 銃を向けられて驚きでもすればまだ可愛げもあった物を、相手にとってはそんな物は取るに足らない、あまつさえ笑みを浮かべる余裕すらある事らしい。尤も自分が逆の立場でも今更銃如きに可愛らしく震える何て事はしないが。それにしたって現在この場を支配出来る武器を手にしているのはずぶの素人では無くこの自分なのだから、もう少し怯えて見せたって良いだろうに。目の前の男の綽綽とした態度を前に眉間の皺をより深く刻み込みながら、脅すように銃を構え直す。その間にも男は自分の部屋をあちらこちらへうろうろと。銃口は都度相手の動きを捉えて離さない。一体何をするつもりなのかと暫くは相手の様子を注意深く観察していたものの、床に屈み込んで漫画を読み始めた際に漸く「 ああ、こいつほんとに嫌がらせに来たんだ 」と悟るとこめかみにうっすら青筋を立てながらベッドの近くにあった雑誌の山を苛立ち紛れに蹴り散らし。)
…誰の所為だと思ってんだよ。ったく、朝っぱらから気分わりー…すみませんねぇ、生憎うちはコーヒー豆とか言う瀟洒なもん置いてないんですよお坊ちゃん。
( 顔を覗き込まれると不機嫌そうに見詰め返すのは淀んだ黒い双眸。一連の行動からしてこの部屋から出て行くつもりは毛頭ないらしい。引き金に掛けた指に緩々と力を込めたり抜いたりを繰り返しながらも此処で銃弾を轟かせる事の恐れが怒りに打ち勝つと、諦めて溜息を吐き安全装置を上げ直したそれを再び枕の中に隠し。それから無遠慮にキッチンを使い始めた相手の背中を追って自らもキッチンに立つと、小型冷蔵庫を開け缶コーヒーを二本取り出しぶつくさ言いながらも片方を相手に向け放り投げて。「 …んで、今日何やんだっけか 」と、缶コーヒーのもう片方を開け啜りながらそれとなしに尋ねてみる。任務についてはいつも事前に詳細に関する書類が渡されているのだが、予定通りに行く事の方が珍しい業界である以上任務の順序に変動が起きる事がある他、まずもってこの部屋の中では書類を探すことすら難しい。返答を待つ間缶コーヒー片手に部屋に戻ると、着ていたTシャツを脱ぎ捨てもたもたと着替えを始めて。)
ただいま、で良いのか?大分落ち着いたから今後は問題なく返せると思う。にしても期せずしてあんたに大きな借りつくっちまったなぁ。いつもならその漫画も怒鳴り散らしながら取り上げてやる所だが、今回ばかりはなんも言えねぇわ。ぬあー…っと、その、もし次あんたが同じような状況になった時は俺もずっと待ってるから。これからもあんたの気が向く限り、宜しく頼むな。
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