弦 2020-03-28 01:52:50 |
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(「……あ。書き置き」思い至った、と言うように呟いて、自分の迂闊さに頭を掻く。どうも自分は要領が良くない。「うん、次からちゃんと書いとく…次も俺とデートしてくれる?」頬へのキスは衆人環視の中ということもあってか、嬉しくも気恥ずかしさが増す。様になっていないわけではない、むしろ絵になりすぎて怖いくらいだ。「……こういうの、二人だけの時にしねぇ?」優しい相手がその行動で終わりを告げてくれているのは分かるけれど、やっぱり迷惑になるか、と。「オッケー。俺も腹減ったわ。行こ行こ、遠夜は何食いたい……」差し出された手を前にして一瞬硬直。握っていいものかどうか。視線は明らかに答えを示しているし、自身もまたその手を掴むことを望んでいる。ただ、迷惑になるかどうかが躊躇いを生んだ。「……」長考の末に、スッとその手を握る。「デパートさ、フードコートは地下にあるけど、パン屋とかマックとか、テイクアウト系は三階にあるんだよ。どこ行く?あ、でも昼時近いし道中屋台出てるかもしんない、結構種類あったよ、王道だとたこ焼きとか」べらべらと饒舌になってしまうのは緊張のせいだろうか。握った手にきゅっと力を込めながら、大股で歩き出して)
まず、遅れてごめん。仕事で…って言い訳にもなんねーよな。
あともうひとつ謝らなきゃんないんだ。俺これからちょっと忙しくなりそうで、今回みたいにちょくちょく遅れることあると思う…。本当にごめん。
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