匿名の刑事 2020-03-25 19:54:27 |
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……サラちゃーん。残念ながらこっちの部屋には誰もいないみたいだ。
( 二階にある五つの扉の内、『ゆ』と示された赤い扉の向こうに広がっていたのは文字通り湯処。人の気配も無さそうだとドアを閉じると、恐らく自分と同じ様に何処かしらの部屋を覗いているであろう少女──サラに向け間延びした調子で声を掛ける。現在こうして追っているナオの行方は勿論、「ヤマダゴンベエ」と名乗る謎の男の正体も気になるが、自分が最も気に掛けていたのはサラの状態だった。これまで突き付けられて来た理不尽且つ非情な現実の数々は、未だ年端の行かない高校生が背負うには余りにも残酷で。今は気丈に振る舞っている様だが彼女だってナオ同様、いつ壊れてしまうかも分からない。だからこそなるべく側にいてやらなければと言う使命感にも似た淡い感情が自分の中で芽生えつつあった。もしも彼女から返答があったなら、その声のする方へと足を向けてみようか。)
(/思いの外早く書けましたので、早速ロル投下失礼致します…!原作だとドアが四つだったのですがここでは五つ、うち一つが例の閉じ込められる部屋と言う風に考えております。ただ閉じ込められるだけでは無く「◯◯しないと出られない部屋」で、例えば「親交を深めないと出られない」みたいな感じも面白いかな~と。
ロルの方は今後はこれよりも少なく回して行く予定です。文体などでこの時点でもし合わなさそうだと感じましたらどうぞ遠慮なく仰ってくださいませ!)
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