ジェイド 2020-03-23 23:02:04 |
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アハハ、じゃあ君も見えない所ですっごく頑張ってるんだ。良いね、ますます君が魅力的に見えるなあ
(窘められたのだと察しているのかいないのか、相も変わらずただただ無邪気な笑い声と共に手のひらを上に向けた状態でしならせた食指を貴女へと向け真っすぐな視線を送る、そのちぐはぐな光彩が獲物に狙いを定めた四足動物のように爛々と底光りしたのはほんの一瞬の出来事。「 そう言ってもらえたら嬉しいな。確かにこのお屋敷には話が通じない奴もいるからねえ 」話の通じない云々は無論同胞の中にも気難しい者が居ると示す意味もあるが、廊下を徘徊する理性なきバケモノの存在は言いあぐねて。まるで人間から自分の立ち居振る舞いを評価されたかのように感じては、嬉しいともつかない複雑な声色で「 僕が君に親切にするのは、君が素敵な子だからだし 」視線を明後日の方向に向けながら半ばひとりごとのようにぽつりと。実際にこの世に在り得ない理不尽を凝縮したような事実を告げても目に見えて取り乱したりはしない貴女に感心とも怪訝ともつかない視線を注ぎながら「 ……今日? 」よほど特別な日なのだろうかと興味を惹かれ思わず聞き返し。そこに記憶への渇望を埋めてくれる濃厚な食事の香りを目敏く感じ取り、急いて事を仕損じぬように期待に逸る心は精一杯表に出さぬよう努め。何故、の問いには目許を細めて目一杯口角を上げ「 さっきも言ったじゃん。素敵だなと思った子に色々してあげたくなるのは当然のことでしょ? 」不気味な双眸に黒煙の衣装、人間とはかけ離れた異形をぶら下げながら発言はどこまでも人間臭く「 だから君がすぐ他の奴に食べられちゃったらヤだな。 」あくまで喰われる事を前提とした発言はそれがこの屋敷の常識だからだろう。折角綺麗なのに、伏し目がちな瞳を勿体ないと言わんばかりの半ば乞うような目で見つめ続け)
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