道標 2020-03-23 19:58:53 |
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《堅城村》
数十年前に廃村となった村。地図にも消えてしまい、この村にかつて住んでいた村人はもう数えるぐらいしか生きてはいない。廃村となった原因は若者のが次々に都会へと移り住み、高齢者ばかりとなってしまい、その高齢者たちも街へと移住してしまったことである。
《噂》
廃村となる少し前に、唯一いた子供が行方不明になり、数日後に遺体となって山の中で発見された。その頃から夜な夜なその子供が歩き回っている姿を目撃される。恐怖を感じた村人たちは一人また一人と村から出ていった。廃村となり誰もいなくなった村に子供は今も尚もさまよっているらしい。しかも、その子供は友達を集め始めて、村で友達と一緒に暮らしているという不確かな噂がある。廃村となった村を知る人々はこの噂から、この村を堅城村の「かたしろ」を「尸」と文字り、《尸(しかばね)村》と揶揄するようになった。
《噂の裏話》
行方不明になり遺体となって発見された子供には親の都合で生き別れとなった双子の姉がいた。廃村のキッカケになってしまった双子の妹に会いにきた彼女は、死してもなお家族を探し回る妹の姿に涙を流した。どんなに姉だと告げても妹はずっと家族を探し続ける。言葉が通じないのだと悟った姉は、彷徨う妹の背中を見送ってから村を後にした。それから数十年の年月が流れ、廃村のままになっているその村に姿を見せたのは10代の少女。少女は今もなお家族を探して彷徨う子供の姿を見つけて近づく。
「貴女の家族を見つけてあげられないけど、代わりに友達を連れてきてあげる。そしたら寂しくないよね?」
少女は子供にそう言うと、何人もの20歳にも満たない子供を連れてきた。この行為は今現在も続いているらしい。
《少女が連れてきた子供たち》
それは幽霊が大半であったが、幾人かは生者も混ざっている。
《少女の正体》
双子の姉の実子。霊感が非常に強く、母から亡き幼い叔母のことを聞いて興味を示し、廃村の村へと足を運ぶことになる。
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