司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>ラギー
──、…。
(こちらを見た曇り空のような瞳。泣き出す前の夜のような、冷たくてザラザラした感触にも似たそれ。人気が無い廊下はいっそ不気味で少しだけ足がすくみそうになるのは──魔力のない司書にはそこここにいる生徒全員が武器を構えているように見えて仕方がないからだ。いつだって気が抜けない外の世界の中で唯一の要塞が図書館、だから、生徒の言葉に何も言い返せなかった。ぷつりと糸を切るように繋いでいた手を弛めて、立ち止まる。ぐるぐると、ぐるぐると──冷や汗が止まらないのはなぜ。)
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