司書 2020-03-22 13:34:22 |
|
通報 |
>>1401 ノア
十分、易しい難易度だろ。
(髪も逆立ちそうに威嚇する相手に、ニヤニヤとしながら余裕のある口調で告げる。これでも、相手が腹を見せてくれたおかげで、こちらには交渉のカードが山ほど揃っている。いざとなればいくらでも悪用できるカードが。だがまだ切ることもない。今だって他愛ない子どもの触れ合い程度なのだから。だから散々忠告したのだ、穴に入らねば獅子の子を見ることもなかったと。こちらを見つめ固まった相手にどうしたのかと思えば、彼女が慌てるように立ち上がる。その勢いにこちらも一瞬動きを止め、それから出しかけた手をそっと引っこめた。相手に合わせてこちらもゆったりとした動作で立ち上がる。近かった目線は再び大きく離れ、気だるげに髪を掛けあげようとしたその時、コツンと手の甲に何かが当たった。振り返るとふよふよと浮いている本が1冊。先程自分が退屈そうと思ったことを根に持っているのか、バシバシと肩、首、背中にタックルしてくる。グレートセブンの女王の描写はかなり歪められていたのが気になったが、身を粉にしてまで主張するだけあって、確かに童話のわりに読めるものではあった。分かった分かったと本を掴むと、相手に見えるように軽く掲げて)
良い子、なぁ――あ?なんだ、つまらねぇとは言ってねぇだろ。……コイツは今日はうちに外泊らしい。お前も来るか?
| トピック検索 |