司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>1353 カリム
ったく、声がでけぇんだよ……おい、ここだ。
(各コーナーに生徒たちが押し寄せる中、人が少し少ない場所にカリムの姿を見つける。呼びかけようとしたところでどデカい声が響き、ギョッと目を見開く。瞬時に耳が後ろへとクルッと回ったが、その声はさっきまで探していた相手で……すぐにこっちだと歩みをさらに進める。目立つ2人が揃うところなど早々ない。奇妙なものを見る目でこちらと相手の方を見る他の生徒たちは、獅子が歩く先をモーゼの海割りのように避けてゆく。それに慣れたようにズカズカと相手の傍まで近寄って声を掛けて。相手の手元を見れば、思わず眉をひそめる。しかし「好きなもの取れ」と言った手前、彼の自由を尊重するほかない。何より、過去にジャミルが頼んだクリームパスタをシチューに変えたおとぼけな相手が、自分の指示を守り料理を確保していることを褒めるべきだろう。相手の持つトレーを一瞥したあと、確保した席の方に親指を上に向けて)
……料理は確保できてんな、上出来だ。なら、席に着いて食うぞ。
>>1354 ノア
……ここに来る前も、そういう本しか読んでなかったのか?
(相手の行動範囲は今日でわかった。だが、こんなに知識欲の高い相手だ。児童書ばかり読んで大きくなりました……という訳では無いだろう。実際この部屋には小難しい本もある。もちろん相手が異世界転生してこの学園に縛られていることを知らないため、就職……という意味で尋ねると緩く首を傾げて。ドアノブに手をかけた相手に、先ほど自分を見るなり慌てていた理由が何だったのかを相手の今の言葉で察して、再び好奇心が膨れるのを感じた。相手が自分の肩からドアノブへと離れようとしたその細い手首を捉えて、からかうような響きを滲ませながら低く囁くと、手首を1周しても優に余る指が、ブレスレットに当たり小さな音を立てた。肌とブレスレットの間に指を滑らせながら力を込めるでもなく、自分の頬へと引き寄せようとして)
──そうだな、気をつけた方がいい。
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