司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>1322 ノア
(ちょうど童話も終盤に差し掛かった頃、男所帯のここでは聞きなれない軽い靴音を耳が捉えた。手元の本から顔を上げれば、いつもより幾分か足取りが軽い司書が扉から出てくるところであり、直ぐに見つけた自分の姿にカツカツとこちらへと近寄ってきたところで本から顔を上げる。こちらに差し出された手とともに降ってきた言葉に、思わず笑いながら片眉を上げる。こういう童話まで網羅しているとは。余程本が好きなんだろうなと、挿絵のトンチキな姿の白うさぎを一瞥したのち、パタンと本を閉じ机に滑らせるように放ると、彼女の手をとり椅子の背もたれに体重を掛けながらゆっくりと立ち上がった)
こんな子ども用まで把握してんのか……お前がウサギなら、俺は今から厄介事に巻き込まれることになるな。
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