司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>1286 ノア
(「図書館まで」と言われ、わざわざ理由を問うまでもなく、さっさと了承することにした。最初から彼女を送り届けるつもりだったのだから丁度いいとさえ言えるだろう。自分の横をゾロゾロと生徒たちが過ぎてゆき、車内の人も疎らになったのを確認してようやく立ち上がった。腰布を手早く巻き付けたところで、彼女の準備もできたようだ。まるで特別な宝物でも扱うように、ひとつひとつを整理しようとする彼女に対し、少しばかり呆れ混じりの視線を送った。片手をポケットに突っ込みながら、彼女の予定に付け足をして。今日体験したことの副産物で、明日はきっとクッキーの楽しみ方や、服の管理なんかであれこれ忙しくするんだろう。"楽しい"は案外手間がかかるものだ。まぁ、それも含めて楽しめるのだから悪くはないのだが。緩慢な足取りで狭い通路を通り、バスの運賃を司書の分まで払うと、先に降りて彼女へと手を差し出して)
──明日も忙しくなるんだから、程々にしとけよ。
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