司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>>1206 ノア
お前がこうして急に外に出たとして、国単位で騒動になるわけでもない。よっぽど自由だと思うが、勿体ねぇな。
(ずっと何か言いたげで、それでも口にしない彼女にもう一歩と踏み出した。蛇が出ようが虎の尾を踏もうが、こちらは百獣の王なのだから躊躇する理由などない。自分もどっかりと椅子に座れば、相手の視線につられて窓の外を見る。はしゃぐ子ども、楽しそうにおしゃべりして次の店に向かう人々。どういう経路で薄暗いあの場所にいるのかは知らないが、今日の彼女を見ていて彼らに憧れがないわけでもなさそうだと思う。誰と比べてよっぽど自由なのかは敢えて口にしないが、頬杖をついてガラスの向こうを眺め、反射で映る彼女の首にある目立っているチョーカーが目に入る。彼女の手に握られていた時から気に食わなかったのだ。レディに首輪を着けるだなんて悪趣味な上に、自分を信用していないようで腹が立つ。自分の首にトントンと指を当て彼女のチョーカーを示し「砂にしてやろうか?」と笑う。冗談半分、本気半分に。広げられたメニューの向きを彼女の方へと置き直すと、ペラッとページを捲る。わかりやすくイラストでケーキの写真が描かれており、おそらく本の挿絵くらいでしか見たことがない彼女でも選びやすいだろうと彼女の瞳の色と同じチョコレートケーキを指して)
同じものでいい。そういや、最初はチョコレートを食べる予定だったよな。バスの時間があるから、ここでコレを食う手もある。トリュフだとかガナッシュが良いってんなら、また今度だな。
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