匿名 2020-03-04 15:32:18 |
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(頭部に感じる人肌の体温、撫でつけられる感触に慣れた手つきのそれはとても心地よく甘える猫のようにその身を擦り寄せる。後ろに構える鬼のアサシンと重々しげに紡がれる願いとこの世の現状、金に緩む人の裏面はなんとも聞いているだけで心が沈むそれなのだが自身には到底関係の無い事だ。鬼の行動に強ばる体に退行する彼、それと並行してぴったりとくっつき空を切ったその手を然りと握る。…只殺人鬼は奪うだけ、この繋がった母の為に立ち塞がる瓦礫を有象無象に解体するだけなのだから。
「大丈夫だよ!おかあさん、わたしたちが全て壊して全てを解体してあげるから。わたしたちの願いは大好きなおかあさんの願いだから…ね?」
無邪気だからこそ残酷で時として冷徹に、かの有名な探偵さへも手玉とした猟奇的な彼女は純粋にてその力を相手へと差し出した。難しい話は分からない、でもこの彼に痛い事や悲しませる事をさせた瞬間にその首を狩る決意だけはしかとあったのだ。
「…いけずな方やねぇ、恥ずかしがらんとそんな離れられたら悲しおす。お嬢ちゃんと違ってうちには少し警戒されとるんやろか。」
振り払われた手と離れゆく彼にわざとらしく眉の端を下げ取り繕うその姿にこれまた愉快に含みを漏らす。小さな彼女と寄り添うのは面白くないのか手にした酒瓶を揺らし息をつくと告げられる言葉に静かに耳を傾けた。しかと聞き届けた相手の志は塩っけの高い肴の如く、真っ直ぐなものだからこそ危うさを秘めており妖は只素直に頷いた。「マスター、うちの御主人様。うちの旦那はん。手網はしかと握っててな…こんな生温い世界に鬼を放し飼いしたら叶える願いの前に食い散らかしてしまうかもしれへんからね。」)
(/はい!全体的に闇と言うのはエネミーという解釈で大丈夫です。悪属性ともあり魔力の根源も人を惑わす毒性を持つ危うさも有る…という背後の厨二的な発言ですので困惑させてしまい申し訳御座いません。(汗))
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